歌舞伎座と2つの写真展
歌舞伎座は、すでにお正月気分。
本日は舞台稽古で中に入ることはできませんでしたが、お正月を迎える準備万端の歌舞伎座は、来年4月に取り壊されることが決まっていることもあってか、多くの人が足を止めて建物を眺めていました。
残念ながらこの歌舞伎座で観劇したことがないのですが、ずっと気になっていたのが「一幕席」。一幕だけ見ることのできる仕組みで、料金も安いようです。歌舞伎というと敷居の高いイメージがありますが、実は観客にとても優しい興行なんじゃないか、と思うのです。
そして、今日気がついたのが「切符預所」。「お客様相互のチケットをこちらでお預かり致しております」とあり、開演時間が迫っても現れない友達のチケットを預かってもらえる場所のようです。仕事の後でライブなどに行く場合、果たして時間通りに行けるかどうか分かりませんから、こうしたサービスはとてもありがたいし、ぜひ他の劇場やライブ会場にもあってほしいのです。それにしても「切符」という案内板がいい感じ。
取り壊しが決まったと聞いて、写真を撮りに行きたいと思っていた歌舞伎座に行ったのは、実は偶然。jewelled appleちゃんが写真展に誘ってくれたので、たまたま通りかかっただけなんです。最後のお正月を迎える姿を撮ることができて、良かった。
今日は、シャネルで「モダンな白眉 兵庫 達弥写真展」を、ニコンギャラリーで「エマニュエル・リヴァ展[HIROSHIMA 1958]」を見てきました。
兵庫達弥展はプロカメラマンが現在のフランス(パリ・セガン島)をモノクロ作品として撮ったもの。後者は1958年に映画撮影で広島を訪れていたフランス人女優のエマニュエルさんが、撮影の合間に街の景色やそこに暮らす人たちを、やはりモノクロで気さくに撮った写真たち。(女優さんだから写真のプロではありませんが、被写体の選び方がとても素敵で、戦後の貧しい情景を写しながらも、悲壮感といったものではなく、楽しくたくましく生きる人たちの笑顔が印象に残るものでした)
この2つを見に行ったのは、単に会場が近いからなのですが、対照的でもあり凹凸のように組み合わさる不思議な関係の写真展を同じ日に見ることができ、それぞれについて自分なりに理解が深まった気がしました。こうした楽しみ方も良いですね。
by tokyoshoegirl2
| 2008-12-28 23:25
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